新型コロナウィルスの影響を受けた事業者への補助金や助成金等の各種支援策について【追記】

新型コロナウィルスは猛威をふるい続け終息化の兆しはありません。2020年3月17日現在、国内では累計で829名の方が発病し28名の方がお亡くなりなりました。国外の状況はさらに深刻で累計で165,985名の方が発病し6,575名の方が亡くなりました。国内・国外を含めて学校が休校になったり各企業の経済活動が縮小されたりと、新型コロナウィルスの影響は私たちの生活や経済情勢にも暗い影を及ぼしています。経済に与える影響についてはリーマンショック並みかそれ以上、という声も聞かれるようになり、今後の景気にも暗い影を落とすことは避けられません。

 

今回はそんな新型コロナウィルスによる経済への影響を緩和し、負担を軽減するための支援するための施策が発表されていますので、1.税に関する負担軽減措置、2.資金繰り支援措置、3.補助金・助成金の実施の3つの施策についてご紹介させていただきます。

 

 

1、税に関する負担軽減措置

新型コロナウィルスの影響により大きな損失が生じた企業や感染した方の税金の支払いが原則1年間猶予されます。例えば納税者本人や家族が新型コロナウィルスに感染した場合や、消毒作業などによって設備や商品が傷んだ企業は先ずは1年間の納税が猶予され、延滞税も全額免除されます。

また、来客の落ち込みで休廃業したり、利益が激減した場合も納税の猶予が認められます。ただし、この場合延滞税については軽減されるものの課税されます。

 

 

2、資金繰り支援措置

 

(1)セーフティネット保証4号(信用保証)

【概要】

幅広い業種で影響が生じている地域について(全都道府県が対象)、経営の安定に支障が生じている中小企業者を対象に、一般保証とは別枠で借入債務の100%が保証の対象となる資金繰り支援制度になります。

【適用対象】

売上高が前年同月比で20%以上減少等している事業者。

【金利等の条件】

金利     :1.2% 固定

保証料    :0.9%

融資期間   :7年以内(据置1年以内)

適用期間   :2020年6月30日

【申込先】

市区町村、金融機関又は信用保証協会

【手続き】

本店所在地の市区町村に認定申請を行います。

その後、希望の金融機関又は信用保証協会に認定書を持参し、保証付き融資を申し込みます。

 

 

(2)セーフティネット保証5号(信用保証)

【概要】

特に重大な影響が生じている業種について(3月13日現在508業種が対象)、経営の安定に支障が生じている中小企業者を対象に、一般保証とは別枠で借入債務の80%が保証の対象となる資金繰り支援制度になります。

【適用対象】

売上高が前年同月比で5%以上減少等している事業者。

【金利等の条件】

金利     :1.2% 固定

保証料    :0.8%

融資期間   :7年以内(据置1年以内)

適用期間   :2020年6月30日

【申込先】

市区町村、金融機関又は信用保証協会

【手続き】

本店所在地の市区町村に認定申請を行います。

その後、希望の金融機関又は信用保証協会に認定書を持参し、保証付き融資を申し込みます。

 

 

4号・5号ともに利用にあたっては金融機関や信用保証協会の審査はありますが、政府からも事業者の資金繰りに支障が出ることが無いよう、適時適切な貸し出しや、企業の実績に応じた十分な対応を取るようにといった要請が政府系金融機関等に対して実施されていることもあり通常の融資に比べ融資は受けやすくなるものと想定されます。

 

(3)セーフティネット貸付の要件緩和(融資)

【概要】

社会的・経済的環境の変化等の外的要因により、一時的に売上の減少などの業績悪化に陥ってはいるが、中期的には業績が回復することが見込まれる中小企業者の経営基盤の強化を支援する融資制度です。

【適用対象】

「売上高が5%以上減少」といった数値要件に関わらず、今後の影響が見込まれる事業者も含めて融資の対象となります。

【金利等の条件】

金利   : 中小事業 1.11%、   国民事業 1.91%

(貸付期間や担保の有無等により変動)

融資限度額: 中小事業 7.2億円、   国民事業 4,800万円

貸付期間 : 設備資金 15年以内、   運転資金 8年以内

据置期間 : 3年

【申込先】

日本政策金融公庫

 

 

(4)新型コロナウィルス感染症特別貸付(無担保融資)

【概要】

新型コロナウィルスによる影響を受け業績が悪化した事業者を対象に創設された制度です。信用力や担保に依らず一律金利とし、融資後の3年間まで0.9%の金利引き下げが実施されます。

【適用対象】

新型コロナウィルスの影響を受け一時的に業績が悪化した事業者で最近1か月の売上高が前年、又は前々年の同期間と比較して5%以上減少した方等で、かつ中長期的に業況が回復し発展することが見込まれる方。

【金利等の条件】

金利   : 当初3年間 → 中小事業 0.21%、   国民事業 0.46%

4年目以降 → 中小事業 1.11%、   国民事業 1.36%

(信用力や担保の有無にかかわらず金利は一律)

融資限度額: 中小事業 3億円、   国民事業 6,000万円

貸付期間 : 設備資金 20年以内、   運転資金 15年以内 (ともに据置期間5年以内)

担保   : 無担保

【申込先】

日本政策金融公庫

【手続き】

個人の場合は直近2期分の確定申告書、法人の場合は登記簿謄本と直近2期分の決算報告書等をご準備のうえ、日本政策金融公庫にて申込み、その後面談となります。

 

(5)特別利子補給制度

【概要】

上記「(4)新型コロナウィルス感染症特別貸付」により借入を行った事業者のうち、特に影響の大きい事業性のある個人事業主、また売上が急減した事業者などに対して、利子補給(先ずは利息も含めて返済し、後日利息部分が返還される制度)を行う資金繰支援になります。上記(4)の新型コロナウィルス感染症特別貸付と合わせて実質的に無担保・無利息での貸付けとなります。

【適用対象】

新型コロナウィルス感染症特別貸付」により借入を行った事業者のうち、次の要件を満たす方。

①個人事業主(小規模に限る)   :要件なし

②小規模事業者(法人)      :売上高15%減少

③中小企業者(①②以外の事業者) :売上高20%減少

【金利等の条件】

借入後の当初3年間の利子を補給

補給対象上限は中小事業が1億円、国民事業が3,000万円

【申込先】

日本政策金融公庫

 

 

 

 

(6)新型コロナウィルス対策マル経(融資)

【概要】

マル経融資とは商工会議所や商工会の経営指導員による経営指導を受けた小規模事業者に対して日本政策金融公庫が無担保・無保証人で融資を行う制度です。

新型コロナウィルスの影響により売上が減少した小規模事業者の資金繰りを支援するため、通常とは別枠で低金利で返済の据置期間が設けられた融資が実行される特例措置になります。

【適用対象】

最近1か月の売上高が前年又は前々年の同期間と比較して5%以上減少している小規模事業者の方。

【金利等の条件】

当初3年間は0.31%、その後1.21%

運転資金の場合は3年以内、設備資金で4年以内の期間で返済据置き、

【申込先】

日本政策金融公庫、又は商工会・商工会議所

【手続き】

最寄りの商工会又は商工会議所までご相談してください。

 

(7)衛生環境激変対策特別貸付

【概要】

感染症等の発生による衛生環境の著しい変化に起因して、一時的な業況悪化からの資金繰りに支障をきたしている生活衛生関係営業者の経営の安定を図るために設けられた特別貸付制度です。

【適用対象】

新型コロナウィルスの影響により、一時的な業績悪化のため資金繰りに支障をきたしている旅館業、飲食店業、喫茶店業を営む事業者で、①最近1ヵ月間の売上高が前年または前々年の同期に比較して 10%以上減少しており、かつ、今後も減少が見込まれること。 ②中長期的に業況が回復し発展することが見込まれること。の2つの要件を満たす事業者。

【金利等の条件】

融資限度額 :1,000万円(旅館業は3,000万円)

基準金利  :1.91%

(貸付期間や担保の有無等により変動)

貸付期間  :7年以内(うち据置期間2年以内)

【申込先】

日本政策金融公庫

 

以上をまとめたものが次の一覧になります。

 

  信用保証制度 融資制度
  セーフティネット保証4号 セーフティネット保証5号 セーフティネット貸付の要件緩和 新型コロナウィルス感染症特別貸付 新型コロナウィルス対策マル経 衛生環境激変対策特別貸付
概要 幅広い業種で影響が生じている地域について(全都道府県が対象)、経営の安定に支障が生じている中小企業者を対象に、一般保証とは別枠で借入債務の100%が保証の対象となる資金繰り支援制度。 特に重大な影響が生じている業種について(3月13日現在508業種が対象)、経営の安定に支障が生じている中小企業者を対象に、一般保証とは別枠で借入債務の80%が保証の対象となる資金繰り支援制度。 社会的・経済的環境の変化等の外的要因により、一時的に売上の減少などの業績悪化に陥ってはいるが、中期的には業績が回復することが見込まれる中小企業者の経営基盤の強化を支援する融資制度。 新型コロナウィルス感染症特別貸付により借入を行った事業者のうち、特に影響の大きい事業性のある個人事業主、また売上が急減した事業者などに対して、利子補給(先ずは利息も含めて返済し、後日利息部分が返還される制度)を行う資金繰支援。 新型コロナウィルスの影響により売上が減少した小規模事業者の資金繰りを支援するため、通常とは別枠で低金利で返済の据置期間が設けられた融資が実行されるマル経融資の特例措置。 感染症等の発生による衛生環境の著しい変化に起因して、一時的な業況悪化からの資金繰りに支障をきたしている生活衛生関係営業者の経営の安定を図るために設けられた特別貸付制度。
適用対象 売上高が前年同月比で20%以上減少等している事業者。 売上高が前年同月比で5%以上減少等している事業者。 「売上高が5%以上減少」といった数値要件に関わらず、今後の影響が見込まれる事業者。 新型コロナウィルス感染症特別貸付」により借入を行った事業者のうち、次の要件を満たす方。
① 個人事業主(小規模に限る)
:要件なし
② 小規模事業者(法人)
:売上高15%減少
③ 中小企業者(①②以外の事業者)
:売上高20%減少
最近1か月の売上高が前年又は前々年の同期間と比較して5%以上減少している小規模事業者。 新型コロナウィルスの影響により、一時的な業績悪化のため資金繰りに支障をきたしている旅館業、飲食店業、喫茶店業を営む事業者で、
①最近1ヵ月間の売上高が前年または前々年の同期に比較して 10%以上減少しており、かつ、今後も減少が見込まれること。
②中長期的に業況が回復し発展することが見込まれること。
の2つの要件を満たす事業者。
金利 1.2% 固定 1.2% 固定 中小事業 1.11%、
国民事業 1.91%
  当初3年間は0.31%
その後1.21%
1.91%
(貸付期間や担保の有無等により変動)
返済期間 7年以内 7年以内 設備資金 15年以内、
運転資金 8年以内
  運転資金 7年以内、
設備資金 10年以内
7年以内
据置期間 1年以内 1年以内 3年   運転資金の場合は3年以内、
設備資金で4年以内の期間で据置き
2年以内
申込先 市区町村
金融機関又は信用保証協会
市区町村
金融機関又は信用保証協会
日本政策金融公庫 日本政策金融公庫 日本政策金融公庫、
又は商工会・商工会議所
日本政策金融公庫
             

 

3、各種補助金・助成金の実施

(1)ものづくり・商業・サービス補助金

次の①~③の補助金の採択にあたり新型コロナウィルスの影響を受ける事業者にア、優先的な支援措置として採択審査における加点措置 イ、申請要件緩和措置として生産性向上や賃上げに係る目標値の達成時期を1年間猶予 ウ、遡及適用措置として、交付決定日前に発注した事業に要する経費についても対象とする、という3つの特例措置が講じられます。

①ものづくり・商業・サービス補助

【概要】新製品やサービス開発・生産プロセス改善等のための設備投資を支援

対象      :中小企業、小規模事業者

補助上限    :1,000万円(原則)

補助率     :中小1/2 小規模2/3

想定される活用例:部品の調達が困難となり自社で部品の内製化を図るために設備投資を行う。等

スケジュール  :2020年3月10(火)17時より公募開始

 

②持続化補助

【概要】小規模事業者の販路開拓のための取組を支援

対象      :小規模事業者

補助額     :~50万円

補助率     :2/3

想定される活用例:小売店がインバウンド需要の減少を踏まえ店舗を縮小しEC事業を強化する等のビジネスモデル転換を図る。 等

スケジュール  :2020年3月10(火)18時より公募開始

 

③IT導入補助

【概要】事業継続性確保の観点から、ITツール導入による業務効率化を支援

対象      :中小企業、小規模事業者

補助額     :30~450万円

補助率     :1/2

想定される活用例:在宅勤務制度を新たに導入するため、業務効率化ツールと共にテレワークツールを導入する。 等

スケジュール  :2020年3月13日(金)15時より公募開始

 

(2)雇用調整助成金

雇用調整助成金とは、経済上の理由により工場を停止させる等により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、労働者に対して一時的に休業等を行って、雇用の維持を図った場合に賃金等の一部が助成されるものです。

雇用調整助成金に関して、新型コロナウィルスの影響を踏まえた特例措置が設けられます。

【対象となる事業者】

日本人観光客の減少の影響を受ける観光関連産業や、部品の調達・供給等の停滞の影響を受ける製造業者など、新型コロナウィルスの影響を受ける事業者全般

【助成内容】

大企業の場合は休業を実施した際の休業手当の1/2、中小企業の場合は2/3の金額が助成されます。

【特例措置の内容】

休業等計画届の事後提出が2020年5月31日まで可能。売上高等の10%減少の確認対象期間を3か月から1か月に短縮。雇用指標が対前年比で増加している場合も対象。

 

(3)小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援

新型コロナウィルスの影響で小学校等が臨時休校した場合に、その小学校等に通う子供の保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規・非正規問わず年次有給休暇とは別に有給休暇を取得させた企業に対する助成金が創設されます。

【対象事業主】

以下の子供の世話を行うことが必要な労働者に対して通常の年次有給休暇とは別に有給休暇の取得をさせた事業者。

  • 新型コロナウィルスに関する対応として、臨時休校等をした小学校等に通う子ども
  • 新型コロナウィルスに感染した、又は新型コロナウィルスに感染した恐れのある小学校等に通う子ども

【支給額】

休暇中に支払った賃金相当額 × 10/10 (8,330円/日が上限)

【適用日】

2020年2月27日~3月31日の間に取得した休暇

 

(4)時間外労働等改善助成金特例コース(テレワークコース)

新型コロナウィルス対策として、新たにテレワークを導入した中小事業者を支援するための助成金が支給されます。

【対象事業主】

新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する中小企業事業主

【助成対象の取組】

テレワーク用通信機器の導入・運用、就業規則・労使協定等の作成・変更 等

【主な受給要件】

助成対象の取組を行うこと。テレワークを実施した労働者が1人以上いること。 等

【実施期間】

2020年2月17日~5月31日

【支給額】

補助率:1/2(1企業当たりの上限額:100万円)

 

 

 

まだまだ終息の気配は見えず、今後の企業活動も厳しくなることが想定されます。これら利用できる手段は全て利用し、この危機を乗り越えていきましょう。

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