事業再構築補助金って?
政府は2月2日に1都2府7県に発令された緊急事態宣言を3月7日まで延長いたしました。引き続き新型コロナウィルスの影響は大きく、特に事業者の方々に与える影響は深刻な状況になっています。今回はコロナ禍において、既存の事業に深刻な影響を受けた事業者が、事業の継続のため新たな事業を模索ための費用を補助する施策である「事業継続補助金」をご紹介させていただきます。
1.事業継続補助金とは
第3次補正予算で新設された制度です。新分野展開や業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等の事業再構築に向けた新たな設備投資等に取り組む中小企業を支援するための補助金で、1兆1,485億円の予算が組まれています。例えば、居酒屋を経営する事業者であればオンライン専用の注文サービスの開始や、衣服販売の小売店であればネット販売やサブスク形式の事業への転換等に要した費用について、会社の規模や取り組みに応じて上限は設けられているものの、かかった経費の1/2~2/3の補助率で最小100万円~最大で1億円が補助されます。
2.対象の事業者
中小企業基本法に規定する中小企業(具体的な要件は以下の通りです。)と中堅企業が事業の対象となっています。個人事業主も対象です。なお、中堅企業の具体的な範囲については今のところ明らかにされておらず、3月に発表される予定の公募要領で明らかにされるものと考えられます。
3.補助を受けるための要件
補助金の受給を受けるための要件は以下の通りとなり、全ての要件を満たす必要があります。
①申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月(連続している3か月である必要はありません)の合計売上高が、前年同期の合計売上高と比較して10%以上減少していること
②事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定すること
③補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均0%以上増加、 又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%以上増加を達成すること
4.補助金の金額
補助の金額は以下の通りとなります。
5.補助を受けるための手続き
詳細な申請開始日や公募要領はまだ公表されておりませんが、手続きは3月からの開始で予定されています。また、手続きには1つのID・パスワードで様々な行政サービスにログインできる「GビズIDプライム」が必要となります。GビズIDプライムの取得には2~3週間ほど要しますので補助金活用をお考えの事業者の方は事前にIDを取得されておかれることをお勧めいたします。