令和元年分の所得税から適用される主な改正事項って?

年が明け個人の確定申告のシーズンも近づいてきました。そこで今回は、令和元年分の所得税から適用される税制改正事項のうち主なものをご紹介させていただきます。

 

(1) 住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除

個人が,増税後の消費税率(10%)を支払って住宅を購入し,その住宅に2019年10月1日から2020年12月31日までの間に居住した場合には,これまで10年間であった住宅ローン控除が適用できる期間3年間延長して13年間適用できることとなりました。また、その延長した3年間(11年目から13年目)については控除率が2%ととなります。

なお,具体的な控除額は購入する家屋の区分により次の計算式により算出します。

(イ) 一般の住宅

A or Bの金額のうち少ない金額

  • A 住宅の取得等で特別特定取得に係る住宅借入金等の年末残高(※)×1%
  • B (住宅の取得等で特別特定取得に係る対価の額-消費税額等相当額)(※)×2%÷3

※ 4,000万円が限度となります。

(ロ) 認定住宅

A or Bの金額のうち少ない金額

  • A 認定住宅の取得等で特別特定取得に係る住宅借入金等の年末残高(※)×1%
  • B (認定住宅の取得等で特別特定取得に係る対価の額-消費税額等相当額)(※)×2%÷3

※ 5,000万円が限度となります。

 

 (2) 仮想通貨に係る措置

 イ 仮想通貨の評価方法(総平均法・移動平均法)

仮想通貨を複数回に分けて購入し,その後その一部を売却等した場合には,売却益の計算の際,その売却した仮想通貨の取得価額(売却損益を計算する際に売却金額から差し引くことができる原価)を計算する必要があります。

2019年の改正にでは,仮想通貨の取得価額の計算方法については,総平均法又は移動平均法のうち,利用者が選んだ評価方法により計算することとされ,その評価方法を選択しなかった場合には,総平均法により評価した金額とすることとされました。

なお、評価方法については,2018年以前から仮想通貨を保有している方も含め、2019年分の所得税の確定申告期限である2020年3月16日)までに「所得税の仮想通貨の評価方法の届出書」を税務署長宛に提出する必要があります。

「所得税の仮想通貨の評価方法の届出書」は国税庁ホームページに掲載しています。

なお、総平均法と移動平均法の違いについては以下の記事でご紹介しています。

仮想通貨の必要経費って?

 ロ 仮想通貨の贈与

仮想通貨を贈与又は時価よりも著しく低い価額で売却した場合には,仮想通貨の時価とその取引をした相手方から受領する金銭(贈与の場合には0円)との差額を,仮想通貨取引による利益を計算する際に,利益の金額とすることとされました。

例えば、100万円のBTCをなんらかの事情で知人や親族に20万円で売却した場合や、タダで贈与した場合には、100万円から取得価額を控除した金額に対して税金が課税されることとなります。

 

(3) 確定申告書の記載事項及び添付書類

イ 勤務先において年末調整を実施した方が確定申告書を提出する場合には,その確定申告書の記載事項のうち年末調整で適用を受けた控除額と同額である所得控除に関する事項については,簡便な記載によることができることとされました。

ロ 次に掲げる書類については,確定申告書に添付し,又は確定申告書の提出の際提示することを要しないこととされました。私見ですが電子申告により提出する際には、今まで必要であった記載事項の記入も省略できるものと考えています。

・ 給与所得,退職所得及び公的年金等の源泉徴収票

・ オープン型証券投資信託の収益の分配の支払通知書

・ 配当とみなす金額に関する支払通知書

・ 上場株式配当等の支払通知書

・ 特定口座年間取引報告書

・ 未成年者口座等につき契約不履行等事由が生じた場合の報告書

・ 特定割引債の償還金の支払通知書

 

なお、国税庁ホームページ「令和元年度 所得税の改正のあらまし」ではより詳細な内容が紹介されています。

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